[書評] 人見知り必見!生き辛さを感じていた理由が分かる!

小説・エッセイ

今回書評するのは、オードリー若林正恭によるエッセイ集、「ナナメの夕暮れ」です。人気芸人による書籍!

オードリーの若林さんは、芸人でありながら人見知りという一面を持つ方です。世間の人々にも、テレビに映るその姿から、そのようなイメージを受け取れると思います。

ただ、人見知りな人ほど感性が研ぎ澄まされていて、面白い考えやユニークな発想を持っているなど、もっと中身を知りたくなるような魅惑を兼ね備えています。

若林さんが普段どのようなことを感じているのか、どのように生きてきたのかを知ることは、テレビに映らない側面を少しでも知るきっかけになると思います。

若林正恭という人間の実態に迫っていきたい。

内容説明

自分探しはこれにて完結?


「完全版社会人大学人見知り学部卒業見込」から3年。 雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」の完結編となっている1冊です。

“ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた”

“恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない”

そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる―。

ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。 だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……

「おじさん」になった若林が、自分と、社会と向き合い、辿り着いた先は、、

キューバへの旅行エッセイ「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」では第三回斎藤茂太賞を受賞。

「生き辛い」と感じている全ての人に送ります。おじさんになって、「生き辛さ」から解放された。「自分探し」はこれにて完結!

著者について

若林 正恭
1978年9月20日、東京生まれ。

春日俊彰とお笑いコンビ・ナイスミドルを結成。その後、オードリーと改名する。ツッコミ担当。バラエティを中心に、テレビ、ラジオなど活躍の場を広げる。

はじめてのエッセイ集『社会人大学人見知り学部卒業見込』がベストセラーに。2018年、キューバへの紀行エッセイ集『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』で斎藤茂太賞を受賞。

BOOK著者紹介情報

メモと学び

疑問を持つことで生きやすくなる

疑問を持たない人は、自分探しも社会探しもしないまま、一生生き辛さを感じて生きていくことになる。

日常に潜む違和感を感じない人は、何もかも受け入れてしまう。生き辛さを感じる理由に、周りに対しての違和感が無いということも含まれているだろう。

日常のなぜ?を自分なりに突き詰めていくことで、自分を縛っているもの、自分を苦しめているものに気づくことができるかもしれない。

世の中には、受け入れるべきものと、そうでないものがある。そこを判別するために必要なのが、疑問を持つ姿勢。

当たり前を疑い判断する。そうすることで、自然と人生に生き辛さを感じにくくなり、いずれ豊かになる。

好き嫌いを明確にする

めんどくさい人、考えすぎ、と言われようと自分の好き嫌いをはっきりさせる。

周りからの反応や評価を基準に生きていたら、自分の軸がぶれてしまう。世の中には合う人と合わない人がいるから、それを見極めるためにも、自分の好き嫌いをはっきりさせておく必要がある。

めんどくさいと言われることは、その人に合わないだけであって、周りの人みんながみんなそのように思っているわけではない。

自分の考えをしっかり持つことはとても素晴らしいことだし、自分の個性や性格を否定するような人とは距離をとるべきである。

好き嫌いをはっきりさせることは、自分を守ることにも繋がる。自信を持って、区別しよう。

自己否定はシャットアウトする

自己否定は完治を目指すのではなく、シャットアウトする対処療法が良い。シャットアウトに効果的なのは、没頭すること。
想いに苦しめられている時、脳は敵だ。立ち向かえ。

自己否定が始まると止まらない。自分の脳と対決しなければならない。立ち向かうためには何かに没頭する、夢中になる必要がある。

時間を忘れられるスポーツやゲームに走ることが効果的。嫌なことはシャットアウト。非常に役に立つ考え方。

自己否定を努力によって解決しようと思ってはいけない。人間は、努力していると思うとなかなか思うようにいかない。

没頭は努力に勝る。没頭している間は、当然努力しているという意識はない。何か没頭できるものがあることは、努力を超える自分の武器になる。

苦しい時、脳に立ち向かうためには、何かに没頭する。脳の攻撃をシャットアウトしよう。

分かる人だけに分かればいい

相手に伝わらなくてもいいんだと思ってその純粋さを貫けば、逆にその純粋さは伝わる。

伝えるために相手に合わせるのではなく、自分の伝えたいことに相手が合うようにする。純粋に自分の伝えたいことを貫く。評価や反応は変わるものだし、迷いのある姿勢より迷いのない姿勢の方がかっこいい。主導権は自分にある。

分かる人だけに分かればいい。みんなに理解してもらうような魔法の言葉なんてない。良いと言う人もいれば、悪いと言う人もいる。それは当然のこと。

相手に合わせようとすると、自分を見失う。分かってくれる人は必ずいるから、自分を信じて貫くことが大切。

人生は’合う人に会う’でいい

人生は、’合う人に会う’でいい。
誰とでも合う自分じゃないからこそ、本当に心の底から合う人に会えることの喜びと奇跡を深く感じる。

誰にでも合わせるよりも、合う人にだけ合わせる。人見知りは合う人数こそ少ないが、合ってしまえば通常の人より倍くらいの濃度で溶け込む。人見知りは、それなりの良さや相手を思いやる気持ちがあり、素晴らしいことである。

無理に多くの人と関わろうとしない。本当に心から必要とする人だけと関わる。それは、自分のためでもあり、他人のためでもある。

人間関係を保つことは難しい。距離感や信頼を維持することも簡単ではない。だからこそ、関わる人は選んで良い。その時の基準となるのが、合う人か合わない人か。

合う人に会う人生ならきっと、豊かになれる。無理をしないありのままの自分でいることが、幸せなこと。

感想

自分の個性を大切にして生きる

‘自分探し’は誰しもがしているだろう。いや、そう思うのは、自分のことがよくわからない人の証拠なのか。

上手くいっている人、幸せな人は自分探しなんてしないのだろうか。

そもそも自分探しとは何者だ。すべて自分にしか分からないし、探したところで答えなんてあるものか。こういう葛藤こそが、自分探しなのかもしれない…

周りと違うこと、自分の考えが少数派なこと、疑問に思って仕方がないこと、生きていればそんなことは沢山ある。

なぜルールがあるのか、合わせないといけないのか、縛られるような生活をするときもあるだろう。

そんな時は、迷わず自分を信じるよう。常に、その時の本心で選択をするべき。周りに流され、周りに影響されて、周りを気にして、自分を演技していては自分を見失う。

好きなこと、嫌いなこと、合うもの、合わないもの、区別できる人間になろう。

人生に正解なんてない。正解はないからこそ、自分の人生を歩むべき。自分の人生は自分の選択によってきり拓くもの。

途中で幾度となく邪魔者や障害物に道を塞がれることもある。それを、自らの意思や判断で取り除いていかなければ、自分の道を自分の足で歩けない。

他人にどう思われるかなんて気にしない。そのような心構えでも、自分を理解してくれる人は必ずいる。

周りの人のニーズに合わせようとすると、パンクする。まずは自分のやりたいこと、基準を明確にすることが大切。その姿勢を貫くことで、その姿勢を見てくれている人はいる。

周りに自分が合わせるのではなく、周りが自分に合わせるという考え方。口で言うのは簡単だが、実際は相当難しい。

ただ、口出ししてくる人は、余裕がないんだなと思いながら上手くスルーする。もちろん、厳しく言ってくれる大切な人は必要だから単なる攻撃が目的の人は放っておこう。

世の中には同じような考えを持っている人がいるし、自分とは違う考えを持っている人がいる。個性に善悪はないし、答えもない。

ただ、他人の価値観を理解する気持ちがないと、自分に返ってくる。自分と違うことは、不正解ではない。

新しい価値観を知るという理解の心を持つこと。違うのは当たり前、みんな違うから、みんなにとっても幸せも違う。

自分の幸せを貫くことが、人生の幸せに繋がる。

著者の感性から、自分を今一度振り返り、どのように生きていくかを再認識できた。

オススメ層

生き辛さを感じる人など…

共感できる人は結構多いと思います。私もその1人です。

  • 生活に疲れを感じる人
  • 人見知り、人が嫌いな人
  • 生き辛さを感じる人
  • 若林正恭が好きな人

エッセイ集なので読みやすいです。著者の感性や生き様はとても面白く、共感できることも多いです。

終わりに

みんな違ってみんないい

いかがでしたか?若林正恭さんによるエッセイ集でした。

人の心は変化していくものだなとしみじみ感じます。昔の自分と今の自分は全く別人ですし、これからも変化していく予感がします。

けれど、それって時間が経つにつれて、新しい自分で居続ける、本当の自分を求めていると捉えることができますね。

変化するのは、真の自分を知るため。常に成長している証拠が、変化しているということです。

1冊の本を読むだけで、何か変わるかもしれない。著者の思考をなぞるだけで、1つ扉が開くかもしれない。

だから読書はやめられないですね。その場にいるだけで、その人の頭の中が分かるわけですから。

特に、今回のような芸人さんが書くエッセイは非常に面白いです。

そんなこと考えているのか、とかそんな壮絶な過去があったのか、とか意外とそういう一面もあるのか、など初めて知ることも多くあり、その人の印象の幅を広げてくれます。

みんな違ってみんないいという言葉があるように、人それぞれの世界が共存しているから、楽しいんだと思います。みんな同じ世界にいては何も変化がありません。

自分の世界を大切にして、他人を理解して、楽しく幸せな人生を歩んでいきたいと思いました。

以上になります。最後までお読みいただきありがとうございました。